- 芸術に触れて…
●ドガ展
「踊り子」で有名なフランスの画家、エドガー・ドガ。「踊り子」というのが正式なタイトルなのかと思っていたら「踊り子」の絵はいくつかあって、その中の「エトワール(星)」というのが私の知っていた絵の正しいタイトルでした。パリ・オペラ座で、プリンシパル(主役)を踊る花形だけの称号なのだそうです。
実はこの1枚しか知らずに出かけたのですが、裸婦や彫刻に至るまでいろいろな作品があることを知ったのでした。(そういえば…mozさんのところでそんなお話を読ませていただいた記憶が…と蘇ってきましたが(笑))
「踊り子」に関しては、有名な上記の「エトワール」は華々しいステージでの姿を描いた絵ですが、ドガはそんな主役だけを追いかけて描き続けていたのではなく、舞台袖での踊り子たちの様子だったり、練習風景であったり、ということも興味深かったです。
今回の展覧会では「習作」と、それがもとになって作品になった物を前後で鑑賞することが出来ました。例えば女性の絵を描くための「習作」(練習作品)でスカートのドレープだけを抜き描きしてのスケッチがあったり、踊り子の足をいくつも1枚の紙の中にスケッチしていたり。作品を作り上げていくための「努力」とでも言ったら良いのでしょうか? そういう過程はとても興味深かったです。
「天才画家」のイメージがある人でもやっぱり努力していたんだな…というか、当たり前なんでしょうけれど、そんなことも感じました。
また、ブロンズの彫刻では御法度と言われる違った素材「布」を、女の子のリボンやバレエの衣装の一部に用いた作品もあったり、ドガの冒険心にも触れることが出来ます。
その他にも凄いなと思ったのは「トリミング」の仕方。普通の構図だと馬の全身を入れそうなのですが、思いっきり半分くらいでカットした絵などがありました。馬と言えば、レースで走っている姿ではなく競技に出る前の準備段階の絵などもありました。その着眼点に意外性を感じましたけれど、それがまた私には新鮮に感じました♪
展覧会はすでに9月から始まっておりますが、長い会期で12月31日まで横浜美術館でやっておりますので興味のある方はぜひぜひ♪
●内藤晃さんのピアノ・リサイタル
彼のコンサートを聴くのは3回目かな。中学の頃から知っているので、以前は身内感覚で「大丈夫かしら…」とめちゃくちゃドキドキしてその出番を待っていたものですが(といっても演奏が始まると思いっきり惹き込まれそんなドキドキ感もすぐに忘れるのですが)、さすがに最近は「プロ」としての風格も出てきて、最初からとても安心して演奏を聴くことが出来ました^^
今回はオール・ショパン・プログラム。今年はショパン生誕200年記念イヤーなので、あっちでもこっちでも「ショパン」が取り上げられていますが、ここまでこだわってショパンと向き合っているプログラムはなかなかないんですよね。このあたりもさすがだと思います。そして使われたピアノにもこだわりがあり、ニューヨーク・スタインウェイの中でもヴィンテージ物の1912年製。ショパンに似合う音が出るということでこのピアノを選んだのだそうです。
彼の音楽を聴くと真っ先に「音楽性」とか「表現力」の素晴らしさにはっとさせられることが多かったけれど、今回は見事なまでの「響き」を堪能した2時間でした。
(写真は以前お会いした時のものです)
中でも低音はホールの床からじわじわと伝わって響いてくるような厚みというか深みというかそれでいて重たくなく…うまく言葉では表現出来ないのですが、今までどんなピアニストからも聴いたこともないような響きが伝わってきました。
それから倍音の効果!!!!!
「倍音」というのは、「弾いている音」以外の別の高さの音(弾いていない音)の響きが聴こえてくることを言うんですけれど、この効果をすごく使っているなって思いました。今までコンサートに行って倍音を意識して聴いたことなんてなかったのだけれど、嫌でも気付かされるようなそんな音が聴こえてたんですよね。自宅に戻って内藤さんのインタビュー記事を再度読み直すと、やっぱり! 倍音のこだわりが語られていました。
ホールの構造やピアノという楽器を緻密に計算した音の出し方だと思いましたよ☆
プロの批評家の先生たちは口を揃えたように「彼はピアノを弾いているのではなく、オーケストラを指揮しているようだ。」と言われていますが、まさに実体験した気がしましたよ。ピアノ曲でありながら、様々な色彩がピアノ以上の響きになって音楽が形成されていたのは本当に素晴らしいと思いました。
夫はピアノの演奏会は初めての体験だったので、クラシック音楽も普段あまり聴かない人だし大丈夫かしら…と思っていたのですが、前半が終わった時に「もう終わったの? という感じ」という感想。よかった。ちゃんとクラシック音楽を知らない人にも伝わる音楽なのだな…と確認することに^^;
〈今後のスケジュール&CD情報〉
内藤晃さんは、同プログラムで、
#59126;12月4日(土)19時、スティマーザール(滋賀県守山市)にて、「守山まちを彩る音楽祭」の一環として「内藤 晃 ショパンの夕べ」が開催されます。関西方面の皆さま、内藤さんの音楽に触れられるチャンスですよ〜〜☆(お問合せは、みらいもりやま21TEL 077-514-8321)
#59126;12月19日(日)14時、茨城県水戸市の平山ピアノ社ショールーム「サンデーアフタヌーンコンサート」に出演。(プログラムは未定。)(お問合わせは、平山ピアノ社 029-226-1238)
#59126;12月1日発売のCDです!
Preludes Op.28, Etc: 内藤晃
3,150円
♪収録曲
ショパン
24の前奏曲 作品28
ワルツ 第5番 変イ長調 作品42
夜想曲 第8番 変ニ長調 作品27-2
即興曲 第3番 変ト長調 作品51
幻想曲 ヘ短調 作品49
ちなみに既に発売されているCDはこちら。超お薦めです!
↓
左=ピアノ作品集/内藤晃 Primavera 2,800円
右=チャイコフスキー/The Seasons: 内藤晃(P) +janacek 吉松隆 3,150円
ドガ展も内藤晃さんのコンサートもとても素敵なイベントでたっぷりと芸術を満喫した1日となりました♪ その後は美味しいパスタとワインをいただき帰路についたhappyなデートでしたよ〜☆
「踊り子」で有名なフランスの画家、エドガー・ドガ。「踊り子」というのが正式なタイトルなのかと思っていたら「踊り子」の絵はいくつかあって、その中の「エトワール(星)」というのが私の知っていた絵の正しいタイトルでした。パリ・オペラ座で、プリンシパル(主役)を踊る花形だけの称号なのだそうです。
(「エトワール」1876-77年 オルセー美術館)
実はこの1枚しか知らずに出かけたのですが、裸婦や彫刻に至るまでいろいろな作品があることを知ったのでした。(そういえば…mozさんのところでそんなお話を読ませていただいた記憶が…と蘇ってきましたが(笑))
「踊り子」に関しては、有名な上記の「エトワール」は華々しいステージでの姿を描いた絵ですが、ドガはそんな主役だけを追いかけて描き続けていたのではなく、舞台袖での踊り子たちの様子だったり、練習風景であったり、ということも興味深かったです。
(「バレエの授業」1873-1876年 オルセー美術館)
今回の展覧会では「習作」と、それがもとになって作品になった物を前後で鑑賞することが出来ました。例えば女性の絵を描くための「習作」(練習作品)でスカートのドレープだけを抜き描きしてのスケッチがあったり、踊り子の足をいくつも1枚の紙の中にスケッチしていたり。作品を作り上げていくための「努力」とでも言ったら良いのでしょうか? そういう過程はとても興味深かったです。
「天才画家」のイメージがある人でもやっぱり努力していたんだな…というか、当たり前なんでしょうけれど、そんなことも感じました。
また、ブロンズの彫刻では御法度と言われる違った素材「布」を、女の子のリボンやバレエの衣装の一部に用いた作品もあったり、ドガの冒険心にも触れることが出来ます。
その他にも凄いなと思ったのは「トリミング」の仕方。普通の構図だと馬の全身を入れそうなのですが、思いっきり半分くらいでカットした絵などがありました。馬と言えば、レースで走っている姿ではなく競技に出る前の準備段階の絵などもありました。その着眼点に意外性を感じましたけれど、それがまた私には新鮮に感じました♪
展覧会はすでに9月から始まっておりますが、長い会期で12月31日まで横浜美術館でやっておりますので興味のある方はぜひぜひ♪
●内藤晃さんのピアノ・リサイタル
彼のコンサートを聴くのは3回目かな。中学の頃から知っているので、以前は身内感覚で「大丈夫かしら…」とめちゃくちゃドキドキしてその出番を待っていたものですが(といっても演奏が始まると思いっきり惹き込まれそんなドキドキ感もすぐに忘れるのですが)、さすがに最近は「プロ」としての風格も出てきて、最初からとても安心して演奏を聴くことが出来ました^^
今回はオール・ショパン・プログラム。今年はショパン生誕200年記念イヤーなので、あっちでもこっちでも「ショパン」が取り上げられていますが、ここまでこだわってショパンと向き合っているプログラムはなかなかないんですよね。このあたりもさすがだと思います。そして使われたピアノにもこだわりがあり、ニューヨーク・スタインウェイの中でもヴィンテージ物の1912年製。ショパンに似合う音が出るということでこのピアノを選んだのだそうです。
彼の音楽を聴くと真っ先に「音楽性」とか「表現力」の素晴らしさにはっとさせられることが多かったけれど、今回は見事なまでの「響き」を堪能した2時間でした。
(写真は以前お会いした時のものです)
中でも低音はホールの床からじわじわと伝わって響いてくるような厚みというか深みというかそれでいて重たくなく…うまく言葉では表現出来ないのですが、今までどんなピアニストからも聴いたこともないような響きが伝わってきました。
それから倍音の効果!!!!!
「倍音」というのは、「弾いている音」以外の別の高さの音(弾いていない音)の響きが聴こえてくることを言うんですけれど、この効果をすごく使っているなって思いました。今までコンサートに行って倍音を意識して聴いたことなんてなかったのだけれど、嫌でも気付かされるようなそんな音が聴こえてたんですよね。自宅に戻って内藤さんのインタビュー記事を再度読み直すと、やっぱり! 倍音のこだわりが語られていました。
ホールの構造やピアノという楽器を緻密に計算した音の出し方だと思いましたよ☆
プロの批評家の先生たちは口を揃えたように「彼はピアノを弾いているのではなく、オーケストラを指揮しているようだ。」と言われていますが、まさに実体験した気がしましたよ。ピアノ曲でありながら、様々な色彩がピアノ以上の響きになって音楽が形成されていたのは本当に素晴らしいと思いました。
夫はピアノの演奏会は初めての体験だったので、クラシック音楽も普段あまり聴かない人だし大丈夫かしら…と思っていたのですが、前半が終わった時に「もう終わったの? という感じ」という感想。よかった。ちゃんとクラシック音楽を知らない人にも伝わる音楽なのだな…と確認することに^^;
〈今後のスケジュール&CD情報〉
内藤晃さんは、同プログラムで、
#59126;12月4日(土)19時、スティマーザール(滋賀県守山市)にて、「守山まちを彩る音楽祭」の一環として「内藤 晃 ショパンの夕べ」が開催されます。関西方面の皆さま、内藤さんの音楽に触れられるチャンスですよ〜〜☆(お問合せは、みらいもりやま21TEL 077-514-8321)
#59126;12月19日(日)14時、茨城県水戸市の平山ピアノ社ショールーム「サンデーアフタヌーンコンサート」に出演。(プログラムは未定。)(お問合わせは、平山ピアノ社 029-226-1238)
#59126;12月1日発売のCDです!
Preludes Op.28, Etc: 内藤晃
ショパン
24の前奏曲 作品28
ワルツ 第5番 変イ長調 作品42
夜想曲 第8番 変ニ長調 作品27-2
即興曲 第3番 変ト長調 作品51
幻想曲 ヘ短調 作品49
ちなみに既に発売されているCDはこちら。超お薦めです!
↓
左=ピアノ作品集/内藤晃 Primavera
右=チャイコフスキー/The Seasons: 内藤晃(P) +janacek 吉松隆
ドガ展も内藤晃さんのコンサートもとても素敵なイベントでたっぷりと芸術を満喫した1日となりました♪ その後は美味しいパスタとワインをいただき帰路についたhappyなデートでしたよ〜☆
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