SSブログ

「マン・レイ展〜知られざる創作の秘密」を見てきました♪ [芸術に触れて…]

先月(8月)27日に生誕120年というアニバーサリー・イヤーを迎えた芸術家「マン・レイ」(1890―1976)。

チケット.jpg


マン・レイに関しては、「写真家」?? 程度のほとんど知識のない私でしたが、現在開催中の「マン・レイ展~知られざる創作の秘密」に足を運んでみました。場所は六本木にある国立新美術館です。

入口.jpgマンレイ入口.jpg


今回の作品展は、写真はもとより絵画、オブジェなど多岐に渡る分野が展示され、更に新しい技法やスタイルを編み出した「モダンアートの先駆者」としての試作品などに光が当てられており、物作りをしている私としては、大変興味深い展覧会となりました♪ 


展覧会の構成は、
マン・レイの過ごした都市、

[かわいい]ニューヨーク(1890—1921)
[かわいい]パリ(1921—1940)
[かわいい]ロサンゼルス(1940—1951)
[かわいい]パリ(1951—1976)

 という4つの括りで展開されていました。

今まで公開されていなかった10代の頃のレタリング(文字をデザインする)の作品などは、私も学級新聞などで小学生の頃やっていたなぁ〜(なんてレベルとは遙かに違いますが(笑))等と思いだしながら、「ほぉ〜っ」「なるほどぉ〜」みたいにどんどん引き込まれていきました。

ハンガー.jpg

(写っているポストカードは、"Obstruction"1920(1964),

(c)MAN RAY TRUST / ADAGP & SPDA, 2010 )


マン・レイはもともと画家を目指していたそうで、それは終生変わらなかったそうです。写真家としては数々の著名人のポートレートを撮影するほどの凄腕のカメラマンとして成功していたのですが、あくまでも「画家」として認めてもらいたいということに終生固執していたのだそうですよ。写真を撮り始めたきっかけも自分の描いた絵を残しておくために始めたというのですから、なんだか不思議な気がします。

ハート.jpg

(写っているポストカードは、"Untitled (Man)", (c)MAN RAY TRUST / ADAGP & SPDA, 2010 )

ストラヴィンスキー.jpgそうそう!
ポートレートを撮られた人たちの面々は
本当に錚々たるものでした。
これらも展示されていたのですが、
例えば、ピカソだったり、
ヘミングウェイだったり、
イサム・ノグチさんもいましたよ。
クラシック音楽界でも
ダリウス・ミヨー、
イーゴリ・ストラヴィンスキー
(右写真)
(写っているポストカードは、"Igor Stravinsky"1920s, (c)MAN RAY TRUST / ADAGP & SPDA, 2010 )
エリック・サティ等々、歴史に名を連ねた強者たちが揃っていました。


ポートレートを撮っている傍ら、自分でいろいろ工夫して作品を作り上げていく創作過程なども面白かったです。カメラのレンズにジェルを塗って表現の方法を変えてみたり、フィルムに特殊な液を塗り込んで独自の色を作っていったり…。その発想の凄さってどんだけ〜?(古いネタ?)という程です。更に、写真のトリミングの仕方一つとっても、面白かったです。例えば、写真に3人が写っていて、その中の2人の手だけをトリミングして取り出す。そうして、その手のスケッチと、全然別の「木」とを組み合わせて、一つの「絵」という作品にしてしまうという…! これは勉強になりました! 私も触発されてやってみたくなりました(笑)。

サティ.jpg

(写っているポストカードは、"Poire d' Erik Satie"1969, (c)MAN RAY TRUST / ADAGP & SPDA, 2010 )

エリック・サティが作曲した「梨の形をした3つの小品」をイメージした絵。


あとは…動画も何カ所かで上映されていて、それぞれ全然違った技法の物を公開していました。これももう少し気合いを入れて見たかったのですが、夫と別行動で見入っていたので、時間が気になって端折ってしまいました。(結局いつもは夫の方が早い時間に出口に到達することが今まで多かったのですが、今回私の方が先に見終わってしまったのでもっとちゃんと見ておけばよかった…(笑)。)

廊下.jpg


駆け足で見たはずなのですが、それでも2時間以上、しかもめっちゃ集中して見入ってしまったのですから、展示されていた作品に「力」があったのだと思います。こういう美術館に来ると必ず買ってしまうのがポストカード。本当は何千円かする作品集なぞ買いたくなるのですが、出費と置き場所を考えると結局、小さな物に収まってしまうのです(笑)。


おまけ
マンレイ珈琲.jpg

マン・レイの代表的な作品上の青いハートの「無題(マン)」をモチーフとした展覧会スペシャルドリンク「Coeur de Montparnasse(クール ド モンパルナス)」を国立新美術館の1Fにある「カフェ コキーユ」でいただきました。
カフェオレにコーヒー風味のリキュールを混ぜた、大人の味わいのリキュールカフェということでしたが、私には少しアルコールが足りなかったのと、甘かったのがちょっと残念っっっ(どんだけ飲ん兵衛だ?(笑))♪ 
お店の様子は ↓

テーブル.jpg


公式ホームページはこちらから
 ↓
http://www.man-ray.com/


ロビー.jpg


[るんるん]東京=国立新美術館、7月14日〜9月13日
[るんるん]大阪=国立国際美術館、9月28日〜11月14日
まだまだやっています^^


MoMA STORE



nice!(14)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 14

コメント 14

明

素敵な時間をすごしたんですね(*´∇`*)
by 明 (2010-09-02 16:11) 

ゆみちゃん

芸術の秋・・には、まだ暑いような(勘違い)^^;

音友の楽譜・・・自分で買うね(^_-)
by ゆみちゃん (2010-09-02 17:05) 

こうちゃん

国立新美術館は近々、行く予定です。
二科展の写真を見にいく予定です。
二科の写真部の先生の作品を見てきます。その先生の
推薦で二科に入れたので、行かないと怖いんです。
by こうちゃん (2010-09-02 20:21) 

フレンドリー2010

芸術の秋ですね~

私も今月は友人たちと美術館へ足を運びます^^
by フレンドリー2010 (2010-09-02 23:25) 

うさ

>明さん
予想以上に有意義な時間を過ごせました^^
やっぱりたまには重たい腰を持ち上げてこういう場所にも行った方がいいなぁ…と実感です♪
by うさ (2010-09-03 01:15) 

うさ

>ゆみちゃんセンセ
お外はまだまだ暑いけれど、おデートするには涼しくてgoodな場所でございます。>美術館(笑)
楽譜遅くなっちゃってごめんちゃいね。昨晩遅くに投函しているので明日には届くのではないかと…。楽譜を製本する際の糊が見当たらなくってっっっ(汗)。
by うさ (2010-09-03 01:15) 

うさ

>こうちゃん
あ、二科展のちらしも見かけましたよ^^ 絵は知っていたけれど、写真の部もあるのですね。知らなかったです。こうちゃんの師匠はどんな写真を撮られるのか興味あるんですけれど(笑)。もしかして…こうちゃんの写真も展示されていたり…? ものすごくレベルが高そうなイメージがあるので、こうちゃんの実力はやっぱり凄いなぁ…と!!
by うさ (2010-09-03 01:26) 

うさ

>フレンドリー2010さん
あ、何を見に行かれるのでしょう? 美術館もいろいろ目白押しで行きたいのがたくさんきているので困っています(笑)。今一番行ってみたいのはシャガールかな。 

by うさ (2010-09-03 01:26) 

しょうた

写真の勉強になり、甘いお酒が飲めて、楽しめましたね。お酒のアルコール度数が弱いと感じられたのは、なんとなく分かる気がします。
by しょうた (2010-09-03 06:42) 

うさ

>しょうたさん
写真というより、自分の仕事に役立ちそうな感覚などもしっかり学んできちゃいました^^ コーヒーリキュールは…ちょっと微妙でしたけれど…(笑)、気分的には「マン・レイ」を味わえる感じでちょっとルンルン度がアップしちゃいましたよ♪
by うさ (2010-09-03 14:01) 

yoyosan

行ってみたいですっ!
マン・レイ展面白そうですね^^
でも、13日までじゃ無理だな。。。
新美術館にはまだ行ったことがないし、そのうち行ってみます^^
by yoyosan (2010-09-04 06:42) 

うさ

>yoyosanさん
なんだか…いつも情報が遅くて申し訳ないですっっっ(汗)。会期は結構長かったのですけれどね^^; 国立新美術館は、外観も内装もあちらこちら絵になるような切り取りどころ満載の場所ですよ〜♪
by うさ (2010-09-05 00:23) 

sig

こんにちは。
マン・レイと聞くと、カメラをずらせて二重露光させた目玉4つの女性のポートレートがすぐに思い出されるのですが、音楽家で言えばサティやストラヴィンスキー。そして彼が活躍した20年代の欧米の雰囲気そのものがまず好きですね。それからモンパルナスのキキとのエピソードも。
by sig (2010-09-11 17:32) 

うさ

>sigさん
お久しぶりです!! ちょっと心配しておりました^^
さすが! よくご存知ですね♪ いろいろ斬新なアイデアを試みてこられた方のようで、知識がない私がただ眺めていてもとても楽しめました^^ サティやストラヴィンスキーの写真もそれぞれ素敵でしたし、雰囲気がありましたよ〜☆ キキとのエピソード、やっぱりこういう世界の人はある意味情熱的じゃないと頭角を表すことは出来ないのかもしれませんね。
by うさ (2010-09-12 14:42) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0