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●そもそも「ラリー(Rally)」ってどんな競技なんですか?
うさ おりぴーが参戦している「ラリー(Rally)」って、そもそもどんな競技なの?
おりぴー 「ラリー」というのは、「モータースポーツ」の中でも四輪自動車で競い合うもの。サーキット上を走るのではなく、一般の道…私たちが普段使っている道を走る競技なんですよ。公道を借り切って競技が行なわれているんです。
基本的には車検が通る車で参加します。ちゃんとナンバーがついている車じゃないと公道は走れないですからね。でも、一般車といっても改造してよい部分を改造している車が使われています。
一方よく聞くF1とかは、フォーミュラカーといって、サーキット内しか走らない車だから、国の車検とかもないんですよね。あれは、レースのルールブックに添って作られた車で、一般公道は当然走れないというのが大きな違いですね。あと、ラリーはアマチュアでもトップクラスの人たちと同じ土壌で戦える競技でもあるんですよ。
へぇ~~~~。へぇ~~~~~!!!!!
おりぴーが今乗っている車種は何ですか?
ホンダのインテグラ。1800ccです。
一般道で練習は出来ないですよね?
普段はどうやって練習しているのですか?
練習は基本的には出来ないので、ぶっつけ本番とか、小さなコースが日本中いっぱいあるので、そういうところを借りて練習しています。あと、競技の前に必ず2回、コースを走らせてくれるんですよ。スピードは60キロまでという制限つきだけれど。それで2回走っている時に、コースをノートに書き込んでいくんです。
こんな感じ ↑ Rは右、Lは左に曲がるカーブ。数字はカーブの角度という具合。運転しながら、僕が言っていくと横に乗っているコドライバーが書き込んでいってくれるんですよ。
なになに??? コドライバー?!
ドライバーがもう1人という意味。競技は2人1組で車に乗り込んで、競技中は運転手が代わってもいいんです。
このコースを書いたノート(ペース・ノート)の数字とかは人によって決まりが違っているんだけれど、僕の場合はカーブがきつくなるにしたがって数字は小さくっていう感じで決めている。
ヨーロッパの人たちは、くぼ地などの略し方とかもすごくうまくて、世界選手権とか見て使えそうだなぁっていうのをピックアップして自分も使ってみたりしています。日本語だとなかなかそれがうまく出来ないんだよね。ストレートといっても起伏があったりするし、ジャンプしそうな場所はそれも入れなければいけないし。
ということは、競技の時はこれを隣で読み上げてもらっているの?
そういうことです。
そうすると運転しながら
コースを頭の中でイメージ出来る。
今曲がっているカーブの
先の道の情報を言ってもらっているんです。
次のカーブを考えながら、
今のカーブに入っていけると
どの位置でコーナーに入っていけば良いのかとか、スピードとかが自分の中で決まってくる。
コドライバーさんは、大きな声で叫びながら読み上げるの?
ヘルメットに内蔵されているマイクとスピーカー(インカム)をつけて静かに言ってもらっています。普段の話し声よりもむしろトーンは落としてもらうくらいで、つぶやいているかな? くらいの声で言ってもらっています。
コドライバーの読み方によって、
ドライバーの精神状態って
すごく変わってきちゃうんですよ。
以前は大きな声で勢いよく
読んでもらっていたんだけれど、
自分もそうすると変なテンションになりがちで、
タイムがやっぱり出ないんですよね。
呼吸も大事だし、長く組んでいないと
成績にはつながらないと思いますね。
めちゃくちゃ大切な役割なんですね。それで車におりぴーの名前の「Orito」と「Nakasato」(中里守利さん)の名前が入っているんですね。
運転していて怖いと思ったことはない?
怖いですよ。この前の最終戦(東日本ラリー選手権「八子ヶ峰ラリー2013」)で優勝した時も怖いと思いました。どこまでブレーキを我慢できるか、どこからどのくらいアクセルを踏み込もうか…失敗したら…と思うとやっぱり怖いと思う。
怖くない時はタイムが悪い時。駅まで行く感じで走っていてもゴールはするわけですよ(笑)。その感覚っぽく走っちゃうと、怖くはないし、ぶつからないし、ふ~んって感じで終わる。だからタイムとしては勝負にならない。
けれど、それは助手席に乗っている人(コドライバー)が、そういうこともコントロールしてくれるんです。
走り終わった時「いや〜、今の怖かったね〜。」って僕が言っても、
「多分お前は怖いだろうけど、コントロールは出来ていたよ。」とか、
逆に自分は全く平気だったなっていう時に「今のは危なかった。もうちょっと丁寧に走った方がいい。」って言われることもあります。
いつも乗ってくれているから、「今日は大丈夫だよ。勝てるよ!」ってスタート前にわかることもあるみたい。
「今日のコースは僕得意だから、優勝のコメントとか考えておいた方がいいかなぁ。」って気を紛らわせるために言うと、「その顔でそういう時は大丈夫だね。」って言われて、コドライバーに「大丈夫だね」って言われた時は大体優勝出来ているんですよね。最終戦も「怖いよ、怖いよ」って僕は言っていたんだけれど、コドライバーが「大丈夫だよ。」って言っていて、結局ぶっちぎりで優勝出来ました(笑)。
コドライバーってまるで師匠みたいなのね。
実際に運転させると僕よりも遅いんですけれどね(笑)。
最後に、ラリーの魅力って何ですか?
なんでしょうねぇ。みんなでやるので、チームで終わった後にみんなで勝った負けたを共有できたりするところかなぁ。実はライバルたちもみんな仲がいいんですよ。「今日はあいつに邪魔された!」とかそういうのがない競技なので、単純に「今日はあいつイイ走りをしていたね。」とか、「あそこで自分が失敗しなきゃ勝てたかもしれないなぁ」とか、自分のことになるので、他のチームの人とも仲良しなんですよね。
*・*・*・*・*ラリー戦は個人競技ではなくて、団体(チーム)戦ということも初めて知りました。コドライバーを始め、整備してくれる人、ご飯などのお世話をしてくれる人などなど、総勢10名くらいのチームで参戦するのだそうです。みんなで作り上げる勝利はきっと格別なものなのでしょうね。私も競技を見に行ってみたくなりました。おりぴーが参戦する試合のスケジュールが決まったら教えてもらおうっと!
この他にも面白いお話をいろいろ教えていただき、とても楽しい時間を過ごしました。おりぴー、ありがとう^^* 車が好きな人だともっともっと知りたいことがあるかと思います。質問したいことがあればコメント欄に書き込んでいただけると、もしかすると、本人が答えてくれるかもしれません?!
こんな走りをしていますということで、動画も作成してみました。動画部分は、おりぴーが自分でカメラを車につけて撮影したというものを提供していただきました♪ 一緒に車に乗っている気分をぜひ味わってくださいね。
ラリーというのは、個人の趣味と協力してくれる企業で成り立っている競技ということも知りました。スポンサーさんがついてくれることがとても大事な要素の一つみたいです。ちなみに今おりぴーのスポンサーさんは、
PIAA株式会社 株式会社アルファ 株式会社アプトコーポレーションRallytech Works 他
とのこと。お世話になっているお話はたまに飲み会でも聞いています。
折登文洋(おりと・ふみひろ)=1978年11月1日生まれ。「Rallytech Works」代表の金井雅志が率いる「TEAM Rallytech Works(チーム・ラリーテック ワークス)」所属。仕事では、チーフメカニックを担当。プライベートではドライバーとしてラリーに参戦。世界ラリー選手権・アジアパシフィックラリー選手権、マレーシアラリー選手権でメカニックとして培ったデータを基に、自分の車を製作。ドライバーとして挑戦中。2011年、2012年は、各シリーズ該当クラスでシリーズチャンピオンを獲得。
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動画BGMベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」第1楽章より
演奏=うさ(ピアノ)
昔の作曲家もスポンサーがついていて、ベートーヴェンのスポンサーの一人がワルトシュタイン伯爵だったらしいです。この曲はワルトシュタイン伯爵に献呈された曲の一つ。第3楽章のキラキラした感じの曲もすごく好きなのですが、弾けなかったので断念^^;; …というか、第1楽章ももう指が回らなくてアップアップだったのだけれど…お耳汚しになってすみません状態ですっっっ
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